About
About VANITAS
VANITAS(ヴァニタス)とは、16世紀から17世紀にかけてヨーロッパ北部で多く描かれた静物画のジャンルであり、それらの静物画は人生の無意味さ、富や権力といった虚栄の儚さをテーマに、聖母や生命の象徴として薔薇や植物が描かれる一方、死の象徴として頭蓋骨が多く描かれました。
この西欧発祥のヴァニタスの世界観を、日本人レザーアーティスト松村氏が自身の視点と他では真似することのできない高い技術を駆使することで、工芸美術品 としてウォレットやバッグといったレザーアイテムに表現したブランド、それがウェアラブルレザーアートブランド「VANITAS」です。
Adriaen van Utrecht
Vanitas : Still Life with Bouquet and Skull (1642)
「VANITAS」ブランドにおける頭蓋骨の造形は、特定のテイストを持つようなディフォルメを極力行わず人体の造形に忠実に向かい合うことで、非常に中性的で美しいものに仕上げられており、頭蓋骨というモチーフからは得難い “気品” すら感じさせる仕上がりとなっています。
1枚の革から生み出される頭蓋骨と植物を組み合わせた造形は、1mm以下の革を加工するリフトアップ(立体化)と、2mm近い厚みを必要とするカービング(彫刻)といった異なる2つの技術を、松村氏独自の手法によって同一面上に共存させることを可能にしました。
歯の一本から細かなヒビまで表現された頭蓋骨、一枚の花びらから葉脈まで表現された植物、いずれも細部まで繊細に仕上げつつ、全体としての迫力や豪華さも追求したデザインは、まさに最高峰の技術とセンスを持ち合わせた職人ならでは。
“一枚の革から生み出される究極の造形” をご堪能下さい。
Kiyosumi Matsumura
VANITASの製品デザイン及び制作を手がけるのはブランド「TEMPEST LEATHER DESIGN’s」の松村清純氏。
革を立体的に加工する「リフトアップ(浮彫)」、さらに「カービング(彫刻)」「スタンピング(打刻)」などの多様な技術を組み合わせた創作スタイルを確立した彼の作品は、見るものにレザーアートの新しい可能性を感じさせます。
また同氏は様々な芸術・文学・カルチャーにも造詣が深く、その作品はそれぞれの紋様に込められた意味やストーリーまで加味された、メッセージ性の高いものに仕上げられています。
国内外を問わず数々の著名人に作品を提供し、有名ブランドのレザーセクションをプロデュースするなど、その実績は幅広く、作品の評価も大変高いものとなっています。
2007年 革専門誌「LEATHER WORKⅡ」表紙用作品提供。
2008年 米国某大物ギタリストのギターケースを制作。
株式会社CUBEブランド「KOVER」の制作を一任される。
革専門誌「LEATHER WORKⅢ」表紙用作品提供。
2009年 アパレルブランド「DRESS 33」のデザイナー岩谷俊和氏のパリコレクション用アイテム担当。
2010年 「TEMPEST LEATHER DESIGNs」創業。和洋女子大学 服飾造形学科の非常勤講師を務める。
2012年 様々なアパレルブランドのレザーセクションを手掛ける。
2013年 アパレルブランド「DRESSCAMP」のレザーセクションを担当。
2014年 アッシュペーフランス主催の「銀座タイム&エフォート」にて作品を展示。